学術誌『Nature Aging』に発表された2024年の研究は、老化が一定のペースではなく、一気に進む時期があることを示唆している。
そして今回、老化が一直線ではないという説を裏付ける新たな研究が発表され、老化が加速しやすい「新たな時期」が特定された。
学術誌『Cell』に掲載されたこの海外の研究では、不慮の外傷性脳損傷で亡くなった14歳から68歳までの76人の臓器提供者から採取した血液と組織サンプルを分析した。
組織サンプルは、心血管、消化器、免疫、内分泌、呼吸器、皮膚、筋肉といった体内のシステムを調べている。
研究チームは、これらのシステムで見つかったタンパク質のカタログを作成し、提供者の年齢とともにこれらのタンパク質のレベルがどのように変化するかを調べた。
(タンパク質は細胞の成長を促進する働きがあり、タンパク質のレベルが低いということは、若い頃のように細胞がうまく再生されていないことを示唆している)。
このデータを、疾患や関連遺伝子のデータベースと照らし合わせた結果、心血管疾患、脂肪肝、肝臓関連の腫瘍など、さまざまな疾患に関連する48種類のタンパク質の発現が、年齢とともに増加していることが判明した。
調査結果によると、最も大きな変化が起きたのは45歳から55歳の間だった。この時期、多くの組織で大きな変化が見られたという。
最も劇的な変化が起きたのは、大動脈(心臓から体全体に血液を送る主要な動脈)であり、膵臓や脾臓でも同様の変化が見られた。
研究者たちは最終的に、50歳前後に「老化の変曲点」があり、「血管は早期に老化する組織であり、老化の影響を著しく受けやすい」と結論づけている。
この研究が示しているのは、正常な細胞機能に必要な主要なタンパク質が50歳前後で減少する傾向があるということだ。
メリッサ・バチェラー博士は、ホルモンの変化が関係している可能性があると指摘する。「50歳になる頃には、ホルモンの変化を経験し始めます」と彼女は語る。「筋肉量が減り、代謝も落ちてきますが、それはすべて自然な老化プロセスの一部なのです」
最終的にマンデルバウム医師は、「あなたは、あなたが食べ、飲み、考え、行動した結果そのものです」と強調する。しかし彼は同時に、全体的な健康に目を向けることの重要性も指摘している。
ひとつの分野だけに集中して他をおろそかにしてはいけない。 「健康に対して、総合的かつ包括的なアプローチをとらなければなりません」と彼は言う。
「あなたの体は、あなたが与える良いものにも悪いものにも、きちんと応えてくれるのです」 年齢を重ねることは私たちの目標でもあるが、長寿をサポートするために健康的なライフスタイルを送る努力をすることが大切だとバチェラー博士は語る。
「衰えや老いは、加齢に伴う避けられない運命ではありません」