最近、「人の名前がすぐに出てこない」「探し物が増えた」など、ちょっとした物忘れが気になり始めていませんか?
年齢のせいだと諦めたり、将来の認知症に対して不安を抱えたりしている方も多いでしょう。
実は、脳の働きが低下していく背景には、私たちが気づかない間に進行する「血流の悪化」という問題が隠されています。
私たちの体中に酸素や栄養を運ぶ血管、特に「動脈」は、加齢や生活習慣の影響を大きく受けます。
たとえば、血圧が高い状態が続くと、絶え間ない圧力に耐えようとして動脈の壁は分厚くなっていきます。 壁が厚くなれば、当然ながら血液が流れる「内腔(内側の空間)」は狭くなります。
これは、長年の使用で汚れが溜まり、流れが悪くなった水道管のような状態です。
さらに悪いことに、高い圧力によって動脈の壁は傷つきやすくなります。すると今度は、その傷を修復しようとして「コレステロール」などが集まってきます。
その結果、血管の通り道はさらに狭まり、本来のしなやかな弾力性を失ってカチカチになってしまいます。これが血管の老化、すなわち「動脈硬化」の正体です。
狭く、硬くなってしまった動脈は、非常に危険な状態です。「血栓」と呼ばれる血の塊が、その狭くなった場所で詰まりやすくなるからです。この「詰まり」が心臓の血管で起これば「心筋梗塞」、脳の血管で起これば「脳梗塞(脳卒中)」といった、命に関わる重大な事態を引き起こします。
しかし、ここで知っておくべき、さらに深刻な事実があります。それは、たとえ「血管が詰まる」という最悪の事態に至らなくとも、動脈硬化による「血流の悪化」そのものが、確実にあなたの脳を蝕んでいるという現実です。
脳は、体の中でも非常に多くのエネルギーと酸素を消費する臓器です。血流が悪くなれば、脳の細胞に十分な栄養が届きません。
その結果、脳は少しずつ静かに衰え、物忘れや認知機能の低下といった症状として表れてくるのです。
血管の老化を防ぎ、血流を良好に保つことが最大の防御策となります。
塩分や脂っこいものを控えたバランスの良い食事を心がけましょう。
ウォーキングや軽いジョギングなどの有酸素運動は、全身の血流を促し、血管をしなやかに保つ効果が期待できます。1日20分程度の速歩きを、無理のない範囲で継続することが重要です。
体内の水分が不足すると血液がドロドロになり、血流が悪化してしまいます。特に中高年になると喉の渇きを感じにくくなるため、意識してこまめに水分を摂る習慣をつけましょう。
脳の健康は、日々の血管ケアの積み重ねによって守られます。 「最近、物忘れが……」と感じたときこそ、ご自身の生活習慣を見直す絶好のチャンスです。
いつまでもクリアな頭で、あなたらしい豊かな毎日を過ごすために、今日から「血管を労わる生活」を始めてみましょう!