大腸がん予防で、科学的根拠が明らかな生活習慣の一つが身体活動です。
国立がん研究センターの「科学的根拠に基づくがん予防法」によれば、活発な身体活動によって大腸がんのリスクは「ほぼ確実に減少」するとされています。
ただし、激しい運動を急に始める必要はありません。エレベーターではなく階段を使う、一駅分歩く、座りっぱなしの時間を減らすー。
そうした毎日の積み重ねにも意味があります。運動は体重管理にもつながり、結果として大腸がんのリスク低下に役立ちます。
国際的な報告では、食物繊維を多く含む食品や、全粒穀物(玄米やオートミール、全粒粉パンなど)は、大腸がんのリスクを下げる可能性が高いとされています。
乳製品やカルシウムサプリメントも、リスクを下げる可能性があります 一方で、日本の研究では、野菜の摂取そのものが大腸がんリスクを下げるという明確な根拠は十分ではありません。
ただ、野菜や果物は、食道がんを「ほぼ確実に減少」させ、胃がんや肺がん(果物のみ)についても「減少する可能性あり」とされています。
そこで、野菜や果物、豆、きのこ、海藻など、食物繊維を含む食品を意識して取ることが勧められます。
肉は必要な栄養素も含むため、完全に避けるのではなく、加工肉を控えめにし、赤肉に偏り過ぎないことが大切です。魚や鶏肉、大豆製品も上手に取り入れながら、無理なく続けられる食事を心掛けましょう。
大腸がん予防は、特別な健康法を一つ始めることではありません。今より少し多く体を動かすこと、食物繊維の多い食事を意識すること、加工肉を控えめにすること、飲酒を減らすこと、たばこを避けること、太り過ぎないよう気を付ける。
そうした日々の積み重ねが、将来のリスクを下げる現実的な一歩になります。できることから、無理なく続けていくことが大切です。