健康な人でも、糖質の多い食事を一気に食べたり、空腹時間が長い状態で甘いものを食べたりすると、食後の血糖値は急激に上昇することがあります。
こうした急激な血糖値の上昇を繰り返すことを「血糖スパイク」と呼び、血管への負担が心配されています。
「血糖値は正常だから」と安心して食生活を見直さないままでいると、知らないうちに血管へ負担をかけてしまう可能性があるのです。
健康診断の「異常なし」は、とても良い結果です。しかし、それは健康づくりのゴールではなく、将来の健康を守るためのスタートライン。
だからこそ、空腹時の血糖値だけでなく、毎日の食べ方にも目を向けることが大切なのです。
健康診断では異常なし。
でも血管年齢だけは、実年齢より先に老いている」そんな状態が、食後の血糖値の急激な上昇を繰り返している人には起こり得ます。
血糖値が急激に上がるたびに、血管には少しずつ負担がかかると考えられています。その状態が何年も続くと、血管はしなやかさを失い、動脈硬化が進みやすくなります。
さらに、血管が硬くなることで血圧も上がりやすくなり、高血圧が動脈硬化をさらに進めるという悪循環に陥ることもあります。
動脈硬化の怖いところは、自覚症状がほとんどないことです。普段どおり生活できるため、自分では気づきません。
しかし静かに進行し、ある日突然、心筋梗塞や脳梗塞として現れることがあります。 さらに近年では、食後の血糖値の急激な変動は、認知機能の低下や慢性腎臓病との関連も報告されています。
健康診断の血糖値の検査結果が正常でも、日常生活の中で食後の血糖値が大きく乱高下する生活を続けていれば、将来の健康リスクを高める可能性があるのです。
健康診断の「正常」は、その日の検査結果に異常がなかったということ。10年後、20年後の血管の健康まで保証してくれるものではないのです!
健康診断で血糖値が正常でも、「これからもずっと安心」というわけではありません。食後の血糖値が急激に上がる食生活を長年続けていると、将来的に糖尿病を発症する可能性があります。
さらに、血糖スパイクを繰り返す生活は、血糖値だけの問題ではありません。血管への負担が積み重なることで、高血圧や動脈硬化が進みやすくなり、心筋梗塞や脳梗塞のリスクを高めることもあります。
また近年では、血管の老化は認知機能の低下や認知症とも深く関係していることが分かってきました。
1.空腹時に甘いものを食べない
空腹時は血糖値が急上昇しやすい状態です。お菓子や甘い飲み物は、できるだけ食後のデザートとして楽しみましょう。
2.食物繊維とたんぱく質を組み合わせる 食事は、ご飯やパン、麺だけで済ませず、野菜やきのこ、海藻などの食物繊維と、肉や魚、卵、大豆製品などのたんぱく質を組み合わせることで、糖の吸収が穏やかになります。
3.食後は少し体を動かす 食後10〜15分歩いたり、食器を洗ったりするだけでも、食後の血糖値の上昇を抑える効果が期待できます。ウォーキング程度の運動で大丈夫。激しい運動をする必要はありません。
食事が守るのは、血糖値だけではありません。10年後の血管、心臓、脳、そして認知機能まで見据えて、毎日の食べ方を少しずつ見直してみませんか。