健診は「異常なし」なのに疲れやすい…実は隠れ貧血、がんかも ?

2026年05月23日 14:52

健康診断でヘモグロビンの数値が正常値であるにもかかわらず、貧血になることがあります。

このような体内の鉄分が不足している状態は、いわゆる「隠れ貧血」と呼ばれています。

隠れ貧血は単なる栄養不足ではなく、大きな病気が隠れている可能性があるとされています。

隠れ貧血になりやすいのは、まず月経のある女性です。
毎月の月経によって鉄が失われるため、慢性的に鉄不足になりやすい傾向があります。
特に月経量が多い人、偏食傾向がある人、過度なダイエットをしている人、妊娠・授乳中の人は注意が必要です。

また、最近ではスポーツをしている人にも隠れ貧血が増えていることが知られています。
運動による鉄消費量の増加、発汗、足裏への衝撃による赤血球破壊などが関与すると考えられています。

中高年では、加齢に伴う食事量の低下や、肉や魚など、鉄分を多く含む食品の摂取の減少によって、鉄不足が起こりやすくなることがあります。

また、胃酸分泌や消化吸収機能の低下によって、食事からの鉄吸収効率が落ちることも一因と考えられています。

さらに重要なのは、中高年男性や閉経後女性では、『隠れた病気』が背景にある場合があることです。
特に消化器内科では、胃潰瘍や胃がん、大腸ポリープ、大腸がんなどによる慢性的な消化管出血が隠れていないかを重視します。

実際に『何となく疲れやすい』『年齢のせいだと思っていた』といった症状をきっかけに検査を行った結果、鉄欠乏が判明し、胃がんや大腸がんなどが見つかるケースは決して珍しくありません。

そのため、中高年で鉄不足や隠れ貧血を指摘された場合には、『加齢による体力低下』と自己判断せず、『なぜ鉄不足になっているのか』と原因検索を行うことが非常に重要です。

隠れ貧血は命に直結する病気ではないことが多い一方、“体からのサイン”である可能性があります。症状が続く場合には、自己判断で放置せず、一度相談するのをお勧めします。

隠れ貧血は“何となく不調”として見逃されやすい一方で、生活の質を大きく低下させることがあります。何度も強調しますが、疲れやすさや集中力低下を『年齢のせい』と決めつけず、必要に応じて医療機関を受診することが重要です。

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